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スタンション

危険な作業環境
あいつは鳶ではなくカラスだ

当時の足場は、造船も建築も全く手すりの無い状態で、足場板だけを敷き、そこに乗って作業するという今では考えられない労働環境だった。造船の場合でも、1隻の船を建造するのに10人や20人の人が災害で死んでも当たり前という時代だった。建設産業も然りで、特に高所から落ちる鳶職人は「あいつは鳶ではなくカラスだ」と笑われた時代であり、今で言うハードの充実など考えられなかった。別の見方をすれば鳶職人にしてもそれだけ職業意識・プライドを持っていたということとも言えるが、安全上、万が一のことを考えると危険極まりない作業環境であった。

墜落の実体験から生まれたスタンション
製品化第一号

英語で「馬小屋のさく」を意味するスタンションは当社を代表する製品であり、会社を設立して世に送り出した安全装置第1号の作品である。創業前、小野辰雄社長が山形の学校を卒業して、IHIの前身である石川島造船で造船鳶をやっていた時に足場から3回足を踏み外して転落の危機を味わった。この時、「1本つかまるものがあれば落ちなかった」という思いが、会社を設立して製品となったのである。
当時足場の手すりは、クランプを溶接してそれに単管を装着するという方法が取られていた。このクランプを溶接している時は手すりが無い状態のため、墜落するというケースもかなり多く、開発にあたっては、手すりとしての安全面だけではなく「誰もが簡単に設置できる」ということを重視した。製品の安全性が高くても、設置自体が困難では普及は難しく、結果的にはまた多くの犠牲を生んでしまっては元も子もないことである。スタンションはスラブにかませてボルトで締めるだけの単純なもので、この支柱に単管を流せば手すりが完成するということで、造船や建設の現場から注目され、全国で採用されていった。

仮設工業会の認定取得
スタンションが大規模に使用され、その威力を発揮したのが日本銀行新本館工事である。当製品を広めるにあたり、「これでクランプの溶接をしなくても簡単に手すりをセットできる」と好評な反面、一部の現場では、初めて見る製品のため、「手すりに衝撃を加えると、手すりごと落ちるのではないか」と心配する声もあったが、産業安全研究所のテストデータを示し、理解を得ることができた。
また、スタンションは仮設工業会の認定も取得し、「ガードポスト」として墜落防護工の安全基準も満たしている。今日では枠組足場が全盛を極めているが、枠組足場が使えない造船やプラント工事などでは現在も大量に使用され、墜落防止に貢献している。
スタンション 製品情報
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